一つ一つ語ったらそれこそ本編同様３時間経ってしまいそうなので、箇条書きで失礼します。

・全編に渡ってクライマックス多すぎ
・みんな大好き！男二人の熱い友情
・変態的に練られたシナリオ
・を、これでもかと濃く味付けして寄越す演出
・音楽も素晴らしい
・ナートゥ！舞踏シーンの高揚感！
・森の仲間？も出てくるんだけど思ったのとちょっと違う
・心揺さぶるビームの歌
・なぜか上品に見える筋肉美
・ヒロインの2人が魅力的
・見終わった後の満足感がすごい
・創造神・ラージャマウリ監督（公式サイトで実際にこう紹介されている）

時は1920年代、英国統治の圧政が続くインドのある村で英国総督夫妻により少女が連れ去られてしまう。
その少女を救うべく首都デリーへ潜入する、村の守人である青年ビーム。そしてある決意のもと、守人ビームを捕まえる任務を負った警察官のラーマ。
二人は人命救助をきっかけに敵味方と知らず出会い、無二の親友となっていく…そしてビームの正体を知った時、ラーマが選ぶのは友情か、それとも使命か？

これが『RRR』公式サイトのキャッチコピーなんですが、
偽りなしに全編濃いもんだから、見所は？と聞かれてもあれもこれもと多すぎる（３時間あるしね！）。

二人の登場シーンからしてクライマックス。
デモの群衆のなかに単身飛び込み、もみくちゃにされながらもデモのリーダーを捕まえるラーマ。片や、森で虎を生捕りにするビーム（麻酔銃なんて便利なものはもちろんない）。
どちらの描写もず抜けているけど、特にラーマ。あなたサイボーグですか？と言わんばかりの強さ。ダメージは受けているので人間のはずである、が、怯まない。阻む相手を殴り倒し、力技でねじ伏せる。満身創痍になりながらも不屈の意思で任務を遂げ、群衆は恐れをなして散り散りに去っていく…
と、ビームは登場しませんがここまで冒頭の14分が今なら11月いっぱいYouTubeで見れます。見れました。

代わりに「映画『ＲＲＲ』本編映像：友情のはじまり編」を貼っておきます。このシーンだけでなく、全編ほとんどスタントなしと言うんだからすごい。

2人の出会いもまた派手で、そりゃ意気投合するわの説得力！その後心通わす過程も映像が凝ってて飽きさせない。ラーマの人間らしさも丁寧に描かれています。

ナートゥ・ダンスという舞踏シーンは前半の見せ場の１つでもあるのですが、2人のシンクロダンスがまぁカッコいい！！イギリス人の紳士淑女を背景に、抑圧され続けたインド人が土埃の舞う激しいステップを見せるダンスの高揚感がなんとも気持ちいいのです。
そして観終わった後は頭の中にナートゥが流れちゃうんですよ、次の日納豆かき混ぜながらナートゥナトゥナトゥ口ずさむくらい。
足踏みOKナートゥ上映なんかあったりしたら、多分全席埋まるんじゃないでしょうか。

このシーンは海外公式チャンネルよりYoutubeでフルで公開されています（ちなみに再生回数１億突破）が、できればスクリーンで体験してほしいです。

ビームの正体をラーマが知るところから物語の後半は一気にシリアスモードに突入して行くわけですが、伏線を鮮やかに回収しながら、胸アツ展開をこれでもかと浴びせてきます。「そうくるか！？」って変化球（というかもはや魔球）もぶっこんでくるので、創造神から繰り出されるラッシュに退屈を感じる暇などありません。
途中、明らかに編集で端折ったような「？」となる部分もあったのですが、尺と流れ的にも許容範囲。ツッコミどころも「もしこの二人が出会っていたら？（※ラーマとビームは歴史上実在した人物です）」というif設定だったり、神話設定で盛っていたりする映画であるのと、なんといってもかっこいいのでナートゥ（問題ない）！
ついに迎えるフィナーレでは心の中でスタオベしてました。

血湧き肉躍るエンタメ映画を観たい人、映画に元気をもらいたい人、気持ち良く映画館を出たい人には強くおすすめ。おすすめできないのは英国人くらい（そのくらい一部を除いて徹底的にヒールとして描かれている）。

リピート率高め&まだバズり継続中なのを考えると、２回目見る気満々でこれを書いている自分からしたらロングラン必至もしくは拡大してもおかしくない…と思って調べてみたら、先日私が行った映画館が１日の上映回数１回から２回に増えてる！？
公開してから１ヶ月経つ映画で、TVCMなしにこの現象はあまり見ません。

途中でも書きましたが、本編は3時間あります。デメリットと捉える人もいるかもしれませんが、通常料金であの濃度x1.5倍楽しめるなんて逆にお得！！
１点注意したいのは、本国では用意されている休憩が日本ではないということ。
観る際は直前にトイレを済まし、ドリンクはL、利尿作用があるお茶系は避けましょう。（上映前におもちを食べておくと水分吸収してくれるので良いらしいという情報もあり）
また、これは好き好きですが、観終わった後は興奮を共有したくなると思うので、誰かと一緒に観るとさらに楽しめるかと思います。

それでは皆様、ナートゥ！！