ソール・ライターの写真展に行きました | ソフトマシーン

ソフトマシーン ソフトマシーン

BLOG

ブログ

2023年9月1日

ソール・ライターの写真展に行きました

ソール・ライターの写真展『ソール・ライターの原点』を見に行ってきました

ソール・ライターの写真展『ソール・ライターの原点』を見に行ってきました。
かつて、ニューヨークを拠点に活動していた写真家です。

私が彼の作品のどこに惹かれるかというと、絶妙な色使いと構図の妙、そして彼自身と彼がファインダーで捉えた相手との間にある距離感です。
特に彼の作品の中でもストリートスナップは見ていてとても楽しくなるのです。
静かな中に映える活き活きとした差し色は心地よく、彼が映す人物の背中であったり横顔の視線の先であったり、そして足先までもなんだかおしゃべりというか、物語を想像せずにはいられない、だから楽しい。

そんな彼の作品展は、のちにアート界で名を馳せた人々のポートレートから始まります。
(写真はそれぞれ拡大できます)

後のアーティストたちのポートレート

彼は人が好きだからこそ、街行く人々をスナップしてきたのだと思いますが
好きなのにシャイなの?と思うくらいに、人に対しては曇りガラス越しに撮ったり、そーっと隙間から覗いたり、物陰からこっそりとカメラを向けがちです。時にはいたずら心を覗かせたり。
彼の作品を見ていると、そんな彼の視界を追体験している気分になれます。

そんな彼独特の距離感をさほど感じさせないモノクロのポートレート群はとてもベーシックなもので、なるほど、原点か、と勝手に納得。

’50〜60年代「Harper’s BAZAAR」掲載のファッション写真

予備知識なしで行ったので、ファッション写真の多さに少し驚きました。
今なお現役の『ハーパーズ・バザール』
そのバックナンバーに、おしゃれで上品な中にもソール・ライターらしさが感じられる写真の数々が載っていました。
キュピズムのような見せ方、覗き窓風、普通ならフレームの外に隠す現場感をあえて残したり…

え?ひょっとしてこのこどもは偶然フレームインしてきたの?
目の保養だけじゃない楽しみ方を与えてくれます。

画家としてのソール・ライター

本来なら画家になりたかったソウル・ライターの作品が、時にその当時に撮影した写真も交えて展示されていました。
配色や人物の佇まいに彼の原点が感じられるものがありましたが、
絵画には明るくないので技法もなにもわからず、「無題」とされる抽象的な作品は一体何を表現したかったのかな…?
モチーフが全くわからないと思った作品は、あとでじっくり見てみようと写真に残してみました。

かぶりつきで見てしまったポジフィルム展示

100点ほどのポジフィルムが3つの台に分かれてそれぞれ同心円上に展示されていました。
小さな世界からでも伝わる色彩は思いの外面白く、2周くらいしてしまいました。
試しに何枚かスマホで撮ってみたら結構綺麗に写ってくれました。

左右の巨大スクリーンに映されたスライドショー的演出空間

最後に待っていたのは両面をソウル・ライターの作品で埋め尽くした贅沢空間です。左右に5枚ずつ表示され、それぞれの写真がスライドショーのように切り変わっていきます。
代表的な写真から初めて目にするものまで、時々場所を変えながら大画面でじっくりと堪能できました。

ソール・ライターがもらった言葉

見ず知らずの人にとても共感。こんな風に言ってもらえたら嬉しいだろうな。

デザイナー

fukaminato

猫のために生きてますが、ネットがないと生きていけない

こんな記事も
読まれています

CONTACT & WORKS

お気軽にご相談・お問い合わせください